2009年5月16日土曜日

袋小路にはまり込まない方法論




6月3日に日欧産業協力センターで行うセミナーですが、ぼくと八幡さんのディスカッションでは、「ユニバーサルとは何か? 日本文化のユニバーサル性とは何か?」をテーマにしていきます。これらの点が整理されないと、どうにも袋小路的な思考経路に入っていきます。

以下はトヨタと日産、それぞれのデザイントップがイタリア人デザイナーと対談した内容です。

http://response.jp/feature/2005/1227/f1227_1.html

http://response.jp/feature/2003/0404/31iot_kt0404_01.html

日本人のデザイナー達は、非常に理解するのが難しいことを話しています。何百万台という量産体制の会社のデザインフィロソフィーが、こんなに理解不能な内容で良いのだろうか?という疑問をもちます。ユニバーサルとは、コミュニケーションで理解しあえることです。どうも日本文化の特徴とは「言葉にならない固有のこと」だけであると思い込んでいる方たちが多く、この点にぼくは疑問を呈し、八幡さんと話し合うつもりです。

合理性はヨーロッパの特権ではなく、日本でも昔からある文化の一パートであると分かれば、上記のような難しい話に逃げ込まなくてすむはずなのです。昨年亡くなった加藤周一が『羊の歌』に書いていました。昭和の世界大戦時、日本は数量的に世界一となれないと、「もののあわれ」などに逃げ込んだ、と。もっと、我々は自由に日本文化を考えていいと思うのです。それが結果として、ヨーロッパ文化と手の繋げる部分を増やすことになります。即ち売れる商品開発です。


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