以前、スウェーデンは国内の少数言語に対する社会的関心を高め、教育促進を図るよう努力をするべしという記事を読んだとき、「なるほどねぇ、EUの多文化主義にそうことが大事なんだ」と思いました。5月の以下の記事です。
http://www.thelocal.se/19300/20090507/
多数の言語がある社会がゆえの悩みといえますが、そのスウェーデンで7月1日付けで施行した法律の一つに、スウェーデン語をオフィシャルメイン言語とみなすという内容があります。
http://www.thelocal.se/20404/20090701/
社会的あるいは文化的な「分散」を尊重しながら、もう一方で、それらを統合する動きをしているわけです。そして、こういう複雑性をスウェーデンという国の「売り」にしているのではないかと思わせるのが、例えば、東京のスウェーデン大使館における、同姓婚を認めるよう婚姻法を改定したことに関する下記セミナーです。
http://www.swedenabroad.com/News____13369.aspx?slaveid=92915
以下、セミナーの内容をみると、これはスウェーデンの文化政策の紹介というイメージがあります。
どうやって実現できたのか?
成立に至る道のりは?
何を目的としているのか?
憲法解釈の問題か、それとも人権の問題か?
各国それぞれの状況はどうなのか?
賛成と反対、それぞれの意見は?
同性婚を受け入れた社会には何が起こるのか?
八幡さんが前回のエントリーで書いていただいたことを照らし合わせると、このセミナーの意義がよく分かると思います。文化がシリアスな問題になりにくい日本社会の弱点を逆に衝かれているような気もします。
ヘイトクライムは、日本では中々はっきりした形が見えませんが、現実に、異民族・少数民族が少ないこと、少なくともつい最近までは、社会階級の格差が、ヘイトクライムの誘因となるほどはっきりしていなかったことなどがその理由でしょう。
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