2010年3月14日日曜日

ローカリゼーションマップに正解はない

昨日は中野で来週土曜日にAXISビル内で開催する「ローカリゼーションマップ研究会」キックオフミーティングの事前打ち合わせ。JIDA(日本インダストリアルデザイン協会)のデザインプロセス委員会の活動の一部としてもらうが、会員デザイナーだけでない外部の人たちも多く参加してもらうという会。僕自身も会員ではないし、昨日も学生さんや国際交流基金の方に来ていただいた。

デザインプロセスの前段階の土壌を豊富にしていくことは、ジョン・ホールデンのいう「政治が文化を造るのではなく、文化が政治を造る」という内容と相似で、「ビジネス活動が文化を造るのではなく、文化がビジネス活動を造る」ということになろうが、文化がビジネスを造るとはどういうことなのか?が、この研究会で可視化できればと考えている(以下は、ジョン・ホールデンの講演会で思ったこと)。

http://milano.metrocs.jp/archives/3031

政府や文化機関の行う文化政策的なポイントや下から出てくる日常性の強い文化-今であればYouTubeに代表されるデジタル文化の多くがここに立脚するーにプラスして、コマーシャル文化があるが、このコマーシャル文化への突っ込み方が、今までのアプローチでは弱かったのではないかと感じた。この点をローカリゼーションマップ研究会は、それぞれのモノやコトにある世界観をマッピングしていくのが重要だろう。

基本的に議論のレベルに合わせたネットでの住み心地をよくすることが大事で、かつ誰もが検索エンジンなどからアクセスできる状態にしておくのがいい。クローズドな環境では進めにくいプロジェクトであると思う。また、繰り返すようだが、このローカリゼーションモデルにおいて「正しい解答は存在しない」ということをよく認識しておく必要がある。特にデジタル環境の発展速度を考えると、静的状況把握は意味の薄いものになる可能性が高い。しかし、デジタルとは距離をもっている人たちの文化が、冷蔵庫や洗濯機のローカリゼーションへの期待度を強いことを考慮すると、この非デジタル文化への注視が重要でないことはない。

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