2009年7月16日木曜日

ヨーロッパのプロフェッショナル

茅根さんのメール及びEUと韓国のFTA交渉に対する八幡さんのコメントです。

茅根さんの書き込みを読みましたが、ある資格を国境を越えて認めあうというヨーロッパの、EU成立以前からあった、プロフェッショナルな社会の慣習・通念のようなものが共通に体験されていますね。この辺が、国籍とか母国語とか、個人が取得した能力・資格以外の、個人の努力では越え難い壁を先ず前面に押し出してくる日本との違いが見えています。

国境を越えての人々の移動でも、そう言っては何ですが、単純労働と技能等の有資格者を等しく扱いたい(外人労働者)国とは違うのだということを、はっきりさせることも必要だと思います。

韓国とEUとの2国間協定の話は、大分前から出ていたのですが、外交取引では韓国にやられましたね。日本側は、EUが交渉に応じないといってますが、日本からのアプローチの仕方と、「認識」のありかたに先ず問題があったのではないでしょうか。

スイスに日本資本の工場を造って、Made in Swiss の製品をEUに売り込むしかないかもしれません。さもなければ、製造会社が独自の営業で売り込むことが主流になっている現状を見直して、かつてのように、総合商社のネットに乗せて輸出することを考え直してはどうでしょうかね。

これを読んで思い出したのが、国籍あるいはシチズンシップの問題です。日本人であるためには「日本人らしい」というのが暗黙の期待値に入っている特殊性です。ヨーロッパにおける帰化問題でもそれは少なからずありますが、期待値が極めて高いのが日本文化です。それからEUのETAについては、もっと実際の戦略論議に入ってしかるべきなのに、どうも盛り上がりに欠けるのが不思議なところです。韓国の「認識のあり方」に、もっと慌ててよいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿