2009年7月17日金曜日

イタリア医療関係者の海外志向

先日、フィンランドに外国人の医者が増えているという記事を書きましたが、イタリアのボローニャで実施された医療関係者の海外就職のための面接に3日間で約400人が集まったというニュースが目に入りました。

http://www.corriere.it/cronache/09_luglio_16/medici_bologna_e8bbb4b8-7250-11de-87a4-00144f02aabc.shtml

医者、看護師、助産婦などですが、ここでいう海外とは英国などのEU内(先日の記事には、英国の医者不足が報じられていました)だけでなく、中東や北米など様々です。イタリア各地から集まってきていますが、若干、中部以南が多いかなという印象はあります。また、正確にいえばイタリア人だけでなく、イタリアで働いている外国人で「イタリアの外でチャンスを見つけたい」という人もいます。動機は給与だけでなく、職業上の経験を積み上げたいなどさまざまですが、やはり経済的理由がトップにありそうです。

この面接は、医療業界のリクルート会社が主催していますが、16年の歴史で約1600人を海外に送りだしてきたようで、彼らがイタリアに戻ってくることは少ないとのことです。一方、この記事に多くの読者からのコメントがつけられており、イタリアの専門職に対する冷遇や頭脳流出を嘆く声が多いです。

イタリアには「生まれた国が気に入らなければ脱出する」ということが(仕方がないにせよ)伝統的にあり、それが長い目で見たとき、イタリアを助けるいう構図があります。

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