5月に都内で実施するセミナー構想です。まだこれから練りますが、こういう方向で考えていますということで、ここにアップしておきます。「手のひら」(プラットフォーム)をつくるに必要な考え方を、ヨーロッパ文化を題材にして考えていこうという趣旨です。対象により複数の場所で少しずつ内容を変えて行えればと考えています。
1、タイトル
高品質・高機能のものづくりは「逃げ」にならない
―プラットフォーム作りに方向転換する時代の文化理解―
2、セミナーのプログラム
2-1 ヨーロッパ人はどんな気分と考えで生活しているのか
―講師 八幡康貞氏
現教皇が10年ほど前、ドイツの大学で「キリスト教にとって脅威なのはイスラム教ではない。仏教だ」と話したことがある。新しい価値観が欧州においても求められている。自然に優位にたつ人間という考え方に行き詰まりを感じていることは確かだ。最近、日本と経済連携協定を締結させる一方、銀行口座情報やその他の独自路線で他国と衝突することを厭わないスイスの例もあげながら、新しい展望の入り口を探る。
2-2 外交とデザインからメッセージ力を測る
―講師 山下一根氏
2000年の歴史を経て、欧州では信者の数を減らしながらも、どうしてカトリックが生きながらえてきているのか。それは知識ではなく知恵の結晶の世界だからだ。ローマ教皇庁とヨーロッパ名門貴族の世界がみている社会像を語りながら、そのなかで伝えるメッセージ力の重要性について、外交や紋章デザインを通して説く。
2-3 ヨーロッパの都市空間にどのような変化が起こっているか
―講師 渡辺泰男氏
「歴史的遺産を守ることは先端的な考え方である」と主張し、都市の歴史地区の保存を提唱したのがイタリアのボローニャの都市計画者だった。1950年代のことだ。この動きが欧州各地に伝播した。何故、伝播できたのか。その理由にヨーロッパ文化理解の鍵がある。
2-4 まとめと質疑応答
―コーディネーター 安西洋之
2009年3月12日木曜日
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アフォーダンス心理学の佐々木正人さん(別に知り合いではないのですが、一度講演を聴き、新鮮!!)は、物こそ作らないのですが、物がaffordするという人と環境の相互作用、生態学からお話をされるのがまた新鮮な方です。プログラムはもう目一杯かと思いますが、いつか機会があれば…と思う一押しの方ですよ。
返信削除ありがとうございます。
返信削除アフォーダンスは、文化文脈との絡みが強いので興味あります。もともとヨーロッパ文化部は、今まで日本のヨーロッパ研究であまりとりいれていなかった文化人類学や認知心理学方面のアプローチを積極的に使いたいと思っているので、ぜひともご一緒できればと思います。そう、菱川さんの分野も興味ありますよ。そのあたりは、あとで新しいエントリーを書きます。